古文書講座「上級コース」の古文書『金々先生栄花夢』ご紹介

古文書講座「上級コース」の古文書『金々先生栄花夢』ご紹介

今回は上級コースのテキスト、
『金々先生栄花夢(きんきんせんせいえいがのゆめ)』を
ご紹介したいと思います。

作者恋川春町の最大のヒット作であり、
江戸時代を代表する「黄表紙」と呼ばれる滑稽本の中でも
一二を争うほどの有名な作品。

成金物語が夢だったという
現代では非常にベタな内容なのですが、
ある程度想像できる内容のものを解読していくのだから
簡単だろうと思い込んでしまったら最後、
まったくそうではなかったことに気づかされ絶望します。

この古文書の解読はハッキリ言って超難解。

・変体仮名が多すぎる
・濁点の有無のないものが多い
・「や」「ゃ」の区別がわかりずらい
・「を」を「お」と書かれている
・どこで区切るのかがわからない
・似た字が多数出没
・熟語の判読が難しい
・意味の解釈が難しい
・時系列が合わない

など、とにかく実際に解読体験してみないことには
この難しさは伝わらないでしょう。

一般に、大衆本というのは
プロの手によって書かれていますから、
多くの人が読みやすいはずなのです。

ところがこうも読めないということは、
我々現代人に読むセンスがないからですよね。

古文書というのは、
濁点の有無は読者の判断でお任せね!
なんていうのは当たり前で
程よく「テキトー」に書かれているものですが、
この『金々先生栄花夢』ではそれ以上に
もはや「テキトー」という言葉では済まされない
江戸時代の日本人の感覚と現代日本人の感覚の違い
というものを実感させられるのです。

何がどう違うのかを詳しく知りたい方は
ぜひともこのテキストを選んで受講ください!

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